P2S2R&B的勉強方法 ver4

1 ÷ 1/2 = 2
[2005/03][2010/10]

学生のアルバイトの中で、家庭教師の時給は上の方になる。けど、実際は皆が家庭教師をしたがる訳じゃない。19の頃かな。「カテキョのバイトやめたよ」「え、もったいないなぁ。それにまだ初めて数ヶ月じゃない?」「だってさー、中学3年にもなって英語の大文字と小文字の使い分けも知らないんだぜ。やってらんないよ」「これからどうするの?」「飲み屋でバイトする」「え、飲み屋?」「飲み屋の方が一日の働く時間が長いから、結局たくさん稼げるんだ」って会話してた。

確かに平均的な成績の子は塾に通うからね。家庭教師をつけるのは、すごく出来るか、出来ないかの上下二層になる。で、割合としては出来ない方が多い。典型的な例は、中学3年の部活が終わった夏以降に、「このままじゃやばいけど、今から塾に通っても付いていけない」っていう生徒かな。家庭教師で一日二件まわるのは難しいし、一回2時間以上なら生徒怒るしねぇ。そんな意味で、まとまったお金を稼ごうと思ったら、カテキョは効率が悪い。で、大体は間をとって塾講師とかを選ぶ人が多かった。

けど、自分の周りは飲み屋でバイトする奴の方が多かった。みんな結構楽しそうにバイトしてた。いつだったかなぁ、サークルの新歓で友達がバイトしてる所に行ったんだけど、新入生の娘が「私、あのバイトしてる人がいいなぁ」「えぇ」「だって凄い楽しそうだモン」 これには参ったなぁ。こういう点じゃ絶対かなわんって素直に思ったw

俺は人工知能:AIをテーマにしてたから、「人間にちゃんと教えれないで、コンピュータにインプリメントできるわけない」っていう矜持があったから。どんな相手でも家庭教師でやっていかなくちゃいけないと思ってた。けど、相手は全教科が40点程度で、成績は良くなかった。最初に数学を見たんだけど、 

 3    2     3 + 2     5
--- + --- =  -------- = ---
 5    3      5 + 3     8
って計算して、「これは・・・どうしよう」って思ったんだよね。けど、ここで頭ごなしに否定しても、信頼関係は築けないのは分かってた。今まで周囲から散々、「お前は勉強できない」って言われてるだろうに、傷の上塗りをしてもしょうがないから。

「確かに、数学ってのは一つのルールだから、そういうやり方も別にありなんだよ。1+1=3っていうルールでも、それが使えるならOKなんだよ」 「ただ、1/2って半分だよね」「うん」「半分と半分を足すと、一つになるよね」「うん」「けど、君のやり方だと、1+1 / 2+2で2/4になるから。これって4つのうちの2つだから、半分だよね。 半分と半分を足して半分だから、ちょっとまずいんだよなぁ」ってコメントした。

で、正しい方法:1/2 + 1/2 = 1+1 /2 = 2/2 = 1になる事を絵で示した。


1/2
 +  1/2
 =  2/2




その後に簡単な問題を数題やってもらって、「次は分母が違うときだよね。こういう場合は、まず分母を同じにしなくちゃだめなんだ」って、絵を書いて。
1/2
 +  1/3
 =  3/6
 +  2/6
 =  5/6



で、分数の割り算になった訳です。

「なんで、分数で割ると掛け算になるの? あのくるっとまわして掛ける意味がわからない」って聞かれて、困ったんだよね。。だから、素直に「掛け算と割り算ってお互い裏返しの関係だよね」「うん」「割り算と分数って同じだよね」「うん」「このさ、ノートを裏返しにして、もう一度、裏返しにすると表になるよね「うん」「だから分数で割ると掛け算になるって、小学校の頃に俺は理解したんだ」

けど、彼が?な顔をして・・・。
「わかった、来週まで時間をちょうだい。ちゃんと説明できるように考えてくるから」
ここが家庭教師として一番の山場ってのは分かってたから、それから、えんえん考えたなぁ。

で、来週になって、

「まずさ、掛け算を絵で書こう」
3×2ってのは 3っの○が入った、袋が2つあるって事だよね。
(○ ○ ○) (○ ○ ○) 
○の個数は全部で6個だよね。3×2=6

割り算はこの逆をやればいいんだよ。「6÷3ってのは、6個を袋に3つずつ入れたら、袋は何個必要か?」っていう意味だから。袋の数は2個だよね。

分数の割り算も一緒なんだ。1個を半分しか入らない袋に入れたら、袋は何個必要? 2個だよ そう。だから1÷1/2=2なんだ。
〇 = (⊂) と (⊃)
だから、分数で割ると掛け算と一緒になるんだ。すなわち、÷ 1/2はくるっと回して、× 2になる。逆に普通の÷2は×1/2だよね。両方あわせて、÷3/4 = ×4/3

これで彼から信頼してもらうことが出来た。家庭教師ってのは、生徒の信頼を得ることが出来たら、大体上手くいくんだよね。「ここまでを来週までに宿題でやってきて」っていうのをちゃんと守ってくれるようになるから。けど、最初のテストは点数が下がったんだよね。その時に、「本当に基礎から勉強し直すと、最初はテストで点が出るところまで時間が無いから、点数は下がるんだ。けど、勉強方法は間違ってないから。土台がしっかりしないと、高い建物は建たないだろ。80点、90点を目指すなら、ここは耐えなくちゃいけない」 ここで生徒の信頼が揺らがないかどうかが、実は一番大事です。実際にその次のテストは皆がびっくりするくらいに点数が上がったから。


そんななんなの家庭教師だったけど、、やっぱり自分も「なぜ分数で割ったら掛けることになるのか」はずっと分かってなかった。単純にくるっとまわして掛けるって覚え方はしなかったけど、「裏の裏は表」ってのは頭が器用ぐらいの話だったんだよね。くるっとまわして掛けるにどうしても納得できなくて、そのままずっと数学に躓いていた彼のことを、勉強が出来ないとか、頭が悪いって見なすのは間違ってると思った。頭に関して器用/不器用はあるけど、才能うんぬんとか、「頭のよい人・馬鹿な人」とか思う人は、教師をやっちゃいけないな。それが結論です。アインシュタインも学校の成績は悪かったというけど、本当に伸びる人ってのは、基本的な所をとことん考えちゃう人なんだろうね。それは音楽のレビューでも変わらないか。

オレッチが一週間で思いついたのは、なんかの数学の本で、「ギリシャ時代では3+3=6と2x3=6の6はまったく違うものだと認識していた」って読んだからかな。3+3ってのはあくまで距離の話だけど、3x2ってのは面積の話だと。同じ6でも次元が違う。けど、ある時、掛け算の結果を距離とみなす数直線上に転写する事を思いついたらしい。今では、最初から3x2だろうが、3+3だろうが、同じと思われてるんだけどね。けど、1x1=1になるのは、距離1と距離1をかけて面積1を計算してるって、次元が違うことを言った方が、飲み込みは早い気がしたな。「なんで、1+1=2なのに、1×1=1なの?」って聞かれたら、「距離と面積の違いだからだよ」って言うのが一番な回答だと思う。そこで「それはルールだ。そんなのに疑問をもつな」っていうから、躓く人も出てくる訳で。



ネットを見てたら、Once, when still a child in school, I heard that minus times minus is plus. How strange it seemed that two such negatives could "cancel out" って書いてあったので、それについても書く事にする。「ダメ男とダメ女ならダメ同士上手く行く」みたいに実際例も沢山ある気もするから、説明いらないと思っていたんだが(爆

まずは、1-(-1)=2の説明をしなくてはいけません。
これは(-1)を借金の証文とみなせば当然の話です。借金の証文が減るって事は、実質プラスだよね。

次に-3×2=-6になる理由だけど、袋理論で言えば、証文が3枚入った袋が2つあれば、合計証文6枚になる。
証文を■とすると
(■ ■ ■) (■ ■ ■)

次に3×-2=-6の説明だけど、左右入れ替えて-2×3=-6にしてもいいのだけど、割り算の時に困るから、ここでは「マイナス袋」を考える。「マイナス袋」ってのは中に入ってるものを奪ってOKな袋。まるでドラえもんのアイテムみたいだがw、絵で書くと【  】かな。すると3×-2ってのは「3個ずつ入ってるマイナス袋が2つ」だから
【○ ○ ○】 【○ ○ ○】
結局、○を6つ奪えるので、-6

で、最後に-3×-2=6だけど、これは絵で書くと
【■ ■ ■】 【■ ■ ■】
で、証文を6個奪える。実質6のプラス。まるで「こぶとり爺さん」みたいな世界になってきたのでw、マイナス含んだ割り算は省略。そこまで丁寧に書かなくてもいいしょ。

もうちょっと詳しいことを書こう。ほとんどの演算には逆演算が存在する。足し算と引き算、 掛け算と割り算、 微分と積分とか。逆演算があれば、変数1個に対して式一個で、変数の値が判明する。変数二個なら、連立方程式で解けるしね。

3 + X = 10は X = 10 - 3 = 7
3 x Y = 12は Y = 12 ÷ 3 = 4

けど、世の中には逆演算の無い演算子もある。


例えば、「今日の相手の行動から、相手の今の気持ちを知りたい」とする。

彼女 <好き> 僕  = 今日の行動

一応、好き演算だとして、嫌い演算かもしれないけど こういう結果から変数の値を知りたい場合、逆演算の有る無しは非常に大事です。けど、感情の話だと逆演算ってなかなか無い。だから、女心は難しい?!

けど、経験が増えると想像できるよね。あの時はこういう返事がきた。その前はこんな返事だった。だから、今日もこういう気分だろうって。逆演算がなくても、何度もトライできるなら、答えの範囲を絞ることは可能です。これも数学的に捉えている人は少ないけど、世の常識でしょう。

けど実は、これには大前提がある。それは、相手の気持ちの変化が連続だと言うこと。一般的な関数は、大体が連続になってる。例えば、「温度とアイスの売上の関係」とか。25℃で10個売れて、35℃で20個売れました。なら、30℃なら15個だと、普通は思うじゃん。

ところが、ある種の人の、ある種の心に関しては、連続に変化してないことがある。多重人格(今は解離性同一性障害って言わなくちゃいけないのかな)とかは極端な例だけど、キレやすい子とかも、連続性が切れて断絶している部分があるからこそ、キレる訳で。

恋愛が終わる理由も、実は「不連続」が関係する事が多いと思う。就職とか相手の状況が大幅に変わった時に、いつものつもりで接しているから、ずれて行くのだと。こういう不連続地点をとことん解析する事で、現代の数学が発展してきたって読んだ事があるなぁ。


Home