P2S2R&B的勉強方法 ver3

微分的男は恋の狩人
[2005/03]

恋の狩人ってなんだよぉぉぉ」って吼えたい気分ですがw、この本を見つけた時は大ヒットだった。もてない男と同じくらいにドンピシャだった。けど、こちらの本の題名は忘れてしまった。確か19の頃に、大学の付属図書館で数学関係の本を乱読している時に見つけたんだよね。確か著者は志賀浩二氏だった。数学分野で分りやすく本を書く事で有名な人だったと思う。

日本の学者のよくない点は、同業者を意識してか、本を書く時に格好つけてる事が多い。アメリカみたいに超一流の学者が最先端の課題を分りやすく書くような伝統が無い。長沼氏の言う通り、これだけ科学分野での知識が発達した今となっては、最先端の課題を効率的に教える工夫をする人を育てる施策が、国としても必要だと思う。そういう観点でのシリーズといえば、文系分野ならフォー・ビギナーズで、理系分野ならブルーバックスになるのかな。


数学的センスというのは明確にある。個人的には、数学科専攻の人は尊敬するなぁ。その抽象概念に対する美的感覚が特に。ぶっちゃけ大学受験での理系と文系ってのは、高校の数学についていけるかどうかで分れると思う。高校数学の山場は、漸化式とかベクトルとか色々あるけど、微分積分も大きい。

個人的には、高校レベルの数学でラジアンは全く意味不明だった。テクニカルなことだけ身につけたけど、数年してやっと「半径1の円の、孤の長さで、角度を表す」という意味が分った。一周が360度というのも、一日が24時間というぐらいに恣意的だが、なんで36進数?、 別に度数表示で十分だと思うんだよね。ラジアンの必要性が今でもよく分らん。角度がπ/2とか言われても、90度の方が分りやすいんだがなぁ。sinとかを使おうとするとラジアンの方が利点があるのはなんとなく分かるが


文系の人が書いた本を読んでいると、微分・積分という言葉をCoolに使っているかどうかで数学的センスを感じる面がある。以前に、誰だったかなぁ、、、「彼がしているのは言葉の微分だ」って書いてあって、「やるなぁ」と思った事がある。だからこそ、今回は微分・積分です。で、その本によると微分的男は恋の狩人らしい。この説明を読んだ時は、「高校の教科書に掲載すべきだ」と思った。そしたら数学を好きな人が倍増するのは間違いない。ということで、あの本を読んで、もう9年ぐらい経っていますが、覚えている事を書きたいと思います。


微分を英語で言うと、differentialになる。簡単に言えば、「微分がを見てる」「積分が積み重ねを見てる」 そんだけなんだよね。

で、男は心の積み重ねから動くタイプと、心の差から動くタイプに二分される。(ちょっと乱暴な気もするが、まあ納得) 

例えば、積分的男は、自身の気持ちが告白ラインまで積み重なるまで、待って待って、そして告白するらしい。まあ、そうかもねぇ。 けど、それは相手の心の動きをあまり意識できてない事がある。で、「もっと早く言ってくれたら付き合えたのに」とか振られることもある うんうん。 内気で、真面目で、ちょっとカッコいい男の子とかなら、かなりありそうな光景だなぁ。

微分的男は、相手の心の変化に凄く敏感。「髪、切ったんだね」とか「あれ、昨日はなんか楽しいことがあった?」とかポイント・ポイントで声を掛けるタイプ。

で、その作者としては、恋というのは微分的男の方が有利という結論を出していた。それは結構納得するんだよね。プロポーズなら積分的男の方が有利かもしれないが。そんな意味では、作者の視点は鋭いと思う。この喩えもファンキーでナイスだしね。



もうちょっと厳密に言えば、微分も積分も無限を抱えてる。

例えば、昨日と今日の心の変化を感じれる男がいたとしても、今と一分後の気持ちの変化を見極めれる男の方が的確な行動を選べるよね。会話してても、相手の表情で、「しまった」って軌道修正できる能力は大事だから。微分ってのは0.1秒後、0.01秒後ってどんどん差の幅を短くしていくから。

微分の簡単な定義としては、 lim t->0  f(x+t) - f(x)/t

すなわち、今:f(x)、t秒後:f(x+t)の差をtで割った値 そのtをどんどん0に近づけていくっていう意味だから。



最後に。

本当に理解できないけど、本当に必要だと思ったら、本を丸ごと書き写さなくちゃいけません。それが真の王道というのは、小学生時代に誰かの伝記を読んでて分った。大学時代に圏論が必須だと分って、けど全くイメージできず、結局、本を一冊丸ごと書き写したことがある。それでもよく分らなかったけどね。。ただ、そこまでやったからこそ、素直にあの方向性を諦めることが出来た。

最近は、そういう当然をせずに文句を言う人が多い。そういうのは良くないよ。明治時代とかは、英語の辞書が宝物で、皆、書き写していたらしいが、そいういうベタでベタベタな勉強方法が、一番、能力に関係なく伸びる方法なんだろうね。

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