Isley Brothers
"Baby Makin' Music"
崩れていく声の輪郭に載る優しさ
[2007/01]

買った当初は1:You're My StarからIsley節全開、2:Blast Off feat R Kellyは去年のチャーリーの続編とも思える作りで、その時点で満足だった。2000年以降にコンスタントに発表しているけど、どれもが買うに値する。(一般的にはIsley meets Bachalachは認められてないだろうけど) けど、やっぱり最高傑作はEternelだと思ってた。2006年は他にあまり聴き込む作品がなく、結果的に本作を良く聴いていたのだけど、秋口ぐらいから気づいたんだよね。声の表情が変化し始めていることに。


老いることを受け入れて
突き詰めると、そんな声の表情で歌ってる。前半の強力曲がいつも通りだからずっと気づかなかった。今でもこうやって明確に言い切れる自信はない。けど、7:Show Meと8:Give It To Youは明らかに違う。2001年と比べても歳をとったなぁ、、、と改めて思った。この艶やかさが薄くなり始めた声がそれを示していると思うけど、その分だけ優しさが増えた気がする。歳を取る事で体の動きも鈍くなるだけでなく、やはり喉の筋肉も鈍くなるのだろう。老人の動作を見てそこにもどかしさを感じるように、この2曲を聴くと、もどかしさを感じる。もちろん今までと比べて1割ぐらいの鈍さでしかないのだけど、こうやって歳を重ねていくのだと心から思った。

過去の偉人達の中で、歌い続け新作をメジャーレーベルで発表できているのはIsleyだけだと思う。今から振り返ると、1996年のCurtisの声もまさしく歳をとった声だった。けど、このIsleyだけは段々と鈍くなる声に優しさを載せる方法を見つけたかのよう。その点が、「この歳になったから言えることがある」というトーンがあったCurtisの遺作とは違う。物理的に動きが鈍くなること、それに対して積極的な意味を認めてるかのようで。

死ぬ直前の歌までも、きっと最後の一言しか言えないような状況になっても、きっと彼はそれを歌にできるのだろうな。

それがEternelから本作まで聴きこんできた本HPの結論です。この作品で感じるのは7,8曲目だけだから、まだ確約はできない。けど、次回作はぜひここにフォーカスを当てたアルバムを作って欲しいです。


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