Earth Wind & Fire
My Best
1. Lovely People
2. September
3. Love Together
4. Boogie Wonderland
5. Let's Groove
6. The One
7. Never
8. Where Do We Go From Here
9. Hold Me
10. Pure Gold
11. Pass You By
12. Fantasy
13. Net's Groove (Mix)
14. Getaway
15. This Is How I Feel
[2006/04]
黒人音楽の歴史において、UPテンポの曲で一番有名なグループは、間違いなくこのEarth Wind & Fireです。70年代で一番影響力を持っていたヴォーカル&インスト・グループなのも間違いない。71年に総勢10名としてデビューし、メンバーを入れ替えつつ、ブルース・ソウル・ジャズなどの黒人音楽に、ロックやラテン・アフリカ音楽を混ぜ合わせた新しいファンク・ミュージックを生み出してきた。黒人音楽の歴史を追っかけるのならば、絶対に外せないグループであるのは確か。

ジャケットのモチーフにも現れるように、「黒人としての意識」から「普遍的な愛」や「ピラミッド」といった広がりを見せる志向性をもつグループ。ポップスの歴史でも語られる事があるように、黒人音楽の枠を超えて何度も大ヒットした。

どんな歌手やグループでも、UPからMiddle-Slowって色んな曲を歌っているけど、得意分野って必ずある。EW&Fは間違いなく明るいUPです。80年代以降のUPはMCハマーに代表されるようなダンスミュージックが主流だし、90年代以降のUPはHip-Hop系の曲が多い。だからこそ、Soulの黄金期70'Sの輝きをダイレクトにUPとして表現した彼らの曲は、今日になってもドラマやCMで使われる事が多い。


2005年に発売された新作が右のILLUMINATIONです。現在の有名歌手が何名も参加してる豪華な作品になってます。特に最初のLovely Peopleの出来が最高。掴みも最高。黄金時代の彼らを彷彿とする内容になっています。だから、今回のMy Bestでも1曲目にもってきました。やっぱりこのノリは最高です。2:Septemberは彼らの曲の中で一番有名だと思う。どんなUPのコンピ集にも収録されていると思うほど。この曲を取り上げず黒人音楽のUPは語れない。ドラマ 『続・平成夫婦茶碗』主題歌 らしい(ドラマは知らないが・・・)

3:Love Togetherも同じテンションが持続してます。4:Boogie Wonderlandも代表曲の一つ。女性ヴォーカルの使い方が上手い。今でも十分通用するノリの曲になってる。いつもよりも早いテンポが心地よい。5:Let's Grooveも有名曲。ここら辺は誰もが認める超有名曲ですね。6:The OneはILLUMINATIONからチョイス。それまでも曲に比べると、年齢に見合った深みが音と声にあるのがポイント。

7:Neverはサルサなノリがいい。躍動感のあるアルト・サックスが深みをもたらしている。ファルセットから入る声もいい。こういう曲を聴き込むとUPの曲に対するセンスが上がるね。2003年発売の左のPromiseからです。このジャケもEW&Fらしいテイスト。

8曲目からミドル主流になります。色んな歌手のUPを集めてきても良かったのだけど、あくまで一つのグループに焦点を当てた方が聴き込む時の深みが出ると思ったから。8:Where Do We Gonna From Hereは「僕らここから何処にいくのだろう」というタイトル通りの声の表情をしている。けど、テンポがミドルで暗い感覚は無い。こういう手触りがEW&Fのミドルだと思う。これもPromiseからチョイス。

9:Hold Meは逆に明るいフェーズ。けど、UPテンポじゃなくて、曲の雰囲気はしっとりしてる。その落ち着きが好きだから、この場所に選びました。一緒にいて楽しめる関係は凄く大切だが、昼にはしゃいだ後の夜の雰囲気も同じくらいに大切だと思う。この曲はそんな雰囲気を伝えているのがいい。本曲もPromiseから。

10:Pure Goldは元々はILLUMINAITONの2曲目にあった。年齢相応の落ち着きがあって、サビの部分とかは明るいのだけど、70年代の曲とは手触りが違う。こういう違いが歳をとる事だと思ってる。11:Pass You Byは最初のギターソロが重さを伝えてる。けど、曲自体は明るくなっていく。ファルセットの多い声もいい。明るいミドルが得意なサディークが作っただけあって、天気のいい日の午後に散歩する時に似合う。これもILLUMINATIONから。12:Fantasyは曲が一気に明るくなる。間違いなく若い頃の代表作の一つ。ここから再びUP主流に変わります。UPで全部まとめるよりも、一度ミドルに行った方がアルバムに飽きがこなくていいと思う。

13:Net's Grooveも僕の持ってるBESTからチョイス。曲のテンポは速くはないけど、サビでのコーラスが非常にキャッチー。本人は意外としっとり歌ってるのも面白い。14:Getawayも有名曲です。Getawayというタイトルが似合う時代があったんだよね。声よりもバックの音を重視した構成が面白い。その後のリズムトラックにも影響を与えた曲です。

15:This is How I Feelはラップから入る点からも分る通りILLUMINAITONからチョイス。ラッパー連れて来ている曲があるのは現代の常識だね。いい味だしてます。サビでの押し気のある女性ヴォーカルもナイス。曲のテンポは速くは無いけど、曲の作りバランスかな。リピートで聞いた時に1曲目に繋がるように選んでみました。

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