Brian Mcknight | |
《優しさ》と《親切》の違いに拘って | |
[2001/08] ルールになった時点で、全ての優しさは親切になってしまう。 雨に打たれる女性に傘を差し出す。それは優しさでなく、親切でしかない。時と場合によっては、一緒に雨に打たれるのが答えになるのだから。 自分は、ヘンテコにずっとこれに拘ってた。それにはあの時、マクナイトの曲を聴いたからだけじゃない。昔めっちゃ感動したゲームのヒロインが主人公に対して喋っていたから。 「確かにあの人は私に優しくしてくれる。貴方みたいに勝手に一人で歩いていかない。席に座る時は絶対に私を最初に座らせてくれるし、常に私が何をしたいかを考えてくれる。貴方はいつも私の事なんか考えてない。いきなり自分の夢にはまっちゃう。けどね、私は貴方が好きなの。あの人の優しさは別れが怖いからだと感じるから。それは本当の優しさじゃないと思うから」 うーん、もう何年も経ってるから、細部は違うかもね。けど、こんな感じだったと思う。それにバカみたいに感動を受けてしまった某少年は、それからずっとこの違いに拘ってた。そしたら「あいつは自己中だ」と言われつづけた。 今思う。自分はバカだった。だから最初に親切を否定する所から出発した。親切には同情が見え隠れすると思ったから。相手に同情しても両者何処にも行かないと思ったから。うーん、結局の所で自分は色々喧嘩を売ってたのかなぁ、、けど、やっと何かを掴めたと思う。バカみたいに拘ったから。 この世に優しさなんて存在しない それが結論。 優しさについて何かを語ろうとすれば、結局これを見つめることが出発点になると思う。 自分が優しい事をしていると思った時点でそれは親切になってしまうと思う。 なぜなら、人は相手の事を完全に分る事は無いのだから。 目の前で自分の子供が転ぶ。そして泣きだした。 <そこで起こすのが優しいのか> <遠くから見守るのが優しいのか> この問題設定をした時点で、この世にルール化できる優しさは無いと思う。そして、 結局、その時思った行動を取るしかないんだよね。やっぱり。 当たり前のように、「優しさ」は自分側が認定する行為じゃない。多分、「愛する」もそうなんだと思う。 それは相手側が認定する行為だから。って、分ったら当たり前だね。こんな事。 じゃあ、常に素直に行動すればいいのかというと、そんなに甘くない。それでは何処にも行かないと思う。自分のエゴの為という理由は歴然と存在し、それを自身じゃ見分けられないからこそ、この世はこれだけ色々な面でこんがらがってるのだから。相手の為というのも幾分オカシイと思う。この台詞は簡単に使える時と簡単に使えない時の差が大きいと思う。 相手の事を見る。それはとても大事な事だし、それを放棄したら何も進まない。けど、相手の事を完全に分る訳じゃない。例え、もしそれが可能であっても、相手の事を完全に分ったと思った時点で、何かが見えなくなる。そして、月日が経つ毎にその差は大きくなる。 こんなのはいつの時代にも有る根本的な問題。マクナイトはそれに解答を示している。 「その為には自分を観る事なのだ」と 「その為に悲しみの全てを受けとめるべく歩くのだ」と 何故ならば、悲しみこそが受け入れたくない事の筆頭なのだから 僕らには心がある。それは意志とは別の次元で動いてる。たとえ、うざいと思うときが有っても、それが本質的にバラバラな人間にとっての唯一の繋がりなのだと。相手の事は分らない。けど相手を前にして動く、この心の動きだけは分る。それしか接点が無いとしても、それが大切な接点だから。 だから思う、"One Last Cry"から続く曲の、「君を好き」はそれまでの「君を好き」とはフェーズが違うと。このフェーズの違いが、全てを受けとめた後での明日なのだと。 "Love me Hold me"が無くて"After the love"があるなら、結局相手の事を本気で好きじゃなかったのだと思う。"One Last Cry"が無かったなら、また同じ間違いをすると思う。そして、それからの一連の曲が無いと、新しい相手に昔の相手を投影するのだと思う。そして、余計悲しい図式が出来あがるのだと。 |
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やっぱりなー、こんな小難しい話しになるとは思ってた。今までずっと。 書いてみて、やっぱりそうだった。相変わらず、自分はそれ以上の伝達方法を見つけれてないや。 ただ、歌詞にすれば、 「好きだったんだ。あの頃、どうしても。 だから、駄目だったし、それを受けとめたから、、、今はもう好きじゃなくなったから、 あの頃好きだったと、また言えるようになったんだ」 になるのかな? うーん、これはサビのフレーズとしては大失格やね。個人的には、今はもう,,,の前の3拍子の間がポイントなんだが。だって、1度本気で好きになったら、嫌いになる事はあっても普通になる事だけは決して無いと思うから。そこでぶっても何処にも行かないじゃん。 |