Usher

[2001/10]

Usherについて聞かれると困る。嫌いじゃないよ。単純過ぎるとは思うけど、もちろんイイ意味です。Tyreseは己の道を歩いているが、普通の人にはついて行きずらい面があるからなぁ。Usherはそんな点で皆のアーティスト。Live盤じゃBobby Brownのカバーが多いが、良く分る。ポスト・マイケルらしいが、マイケルまでは無理でしょう。Bobby Brownの今を反面教師にしたのか、おちゃらけな役をこなす面は認めてる。

けどなぁ、、、内面の吐露を少しは考えた方がいいけど、そんなのゼロなのが彼の良さかな。彼が何処まで持つのか、30歳の壁を超せるのか、それは凄く興味ある。けど、自分はTyreseのように見守ってはないかも。Usherと志向性が合う人がどの曲が彼自身に近いのかを語ってくれるHPを待ち望んでます。その為には1stなんだろうね。



1stを買って聴きました。思った以上に独自性があって良かったです。
[2005/07]

Usherファンだけでなく全てのR&Bファンにフォーブス8月号はお勧め
「スパースター アッシャーの堅実なマネープラン」という記事は凄い。音楽雑誌も経済的側面に光を当ててくれると楽しくなるんだが。
Usherが所属するSonyBMGは過去12年間に22億円を支払った。また64都市を回った最近の全米ツアーでも22億円以上稼いでる。映画数本の出演契約があり、一本当たり9億円のギャラが保証されてる
へー音楽に関するにはいいとして、映画でこんだけ稼いでるのね。
「僕はこれまで、芸能界で多くの人々が失敗するのを見てきた。だから同じような失敗はしたくない」「支出は収入総額の10%以内にとどめ、残った金はすべて、債権、一流企業の株、不動産などに投資してる」
いいなぁ、10%にとどめれるなんて。庶民のこっちは80%にとどめるので精一杯だぞw
「彼は、年老いた芸人としてラスベガスのホテルやカジノで一生歌い続ける惨めな生活を送りたくは無いと考えている」
俺はUsherにそういう生活を送って欲しいんだが(爆 そしたら絶対に聴きにいくのになぁ。きっと隣で、「ママ、あの人誰?」って幼い子どもは尋ねるだろうから、オレッチ横から熱く語る(オイオイw
この記事に出てくるスーパースターの資産管理をしてるスモールウッドは結構ナイス
「彼らは車や宝石の数で自分のステータスを誇示しようとする。私の顧客の中には高級車を1年に数10台も買い込んだ若者もいた。彼らは新しい車を買うたびに「今度が最後だから」と私に約束し続けた。だが、アッシャーは違う」
おぉぉアッシャーを見直した。 やっぱり浮気だろうがなんだろうが、今度が最後といったら最後にしろよ。
例えば彼はときどき、これらの若者にマクドナルドの店員応募用紙に記入させている。「気をつけていないといつの日にか、ほんとうにマクドナルドの店で働くようになってしまうぞ、と分らせるためだ」またスモールウッドの忠告を聞かず無駄使いをした若者には「わび状」を書かせている。アッシャーも一度、わび状を書かされた事がある。ダイヤモンドをはめこんだ特注のブレスレットを、1100万円で買ってしまったからだ。
Usherにマクドナルドで働いて欲しいなぁ・・・ けど、一度ぐらいならわび状を書いた方がいいと思うよw
それにしてもやっぱりUsherも父親には殆ど会った事が無いのか。最初の最初の小額な前金で、当時どうしても欲しかったリーボックのシューズを買いにいったエピソードなどは凄くいい。1stが50万枚、2ndが350万枚、3rdが620万枚って、あの1stはそんなに売れたのか。。

アッシャーは現在、顧問弁護士、エージェント、ボディーガードを含めて25人に給料を払っている。事務所では8人がフルタイムで働いている。
スーパースターはこんなに雇っているのね。し、しらなかった。
彼は現在、アッシャー・ブランドによるアパレルの展開をメーカと話し合ってる。またスポーツウエア・メーカーの主要なパートナーに就任する可能性がある。

へーやっぱりブランド化するのね。それにしても記事についてる写真を見ると丸顔は母親譲りかな。

ということで、Blackシンガーではマイケルに継ぐ大スターなUsherだけど、本HPではそんな扱いでもないw けど、こうきっちり数字を出されると納得せざる得ないものがある。
「僕がエンターテイナーとしての才能に恵まれていることは、よく分ってる。しかしこれからは、ビジネスで大きく成功したいんだ」って、この時点で限りなく突っ込みを入れたくなるんだよなぁ。歌手としての才能に恵まれている人ならゴマンといる。曲作りが出来ない時点で才能としては下の分類になると思うな。けど、Usherが此処まで成功したのは何か?

・Deepに行き過ぎないこと
・ナチュラルとは違う面を伸ばせる事と
・売れた作品に、ナチュラルな面を入れれる事

もしR Kellyに曲作りの才能が無かったら、ここまで復活してない。ドロドロの時点で誰も曲を提供してくれなくなる。その点で、曲が苦手な人は精神的にニュートラルをKeepしなくちゃいけない。どれだけシングルマザーで悲惨な子供生活を送ろうとも、それを必要以上に曲の中で表現したいと思っちゃいけない。その点でUsherは凄いと思うし、「努力できる」と一緒でこういう事は才能に分類すべきだ。

また、1stのナイーブさから一転2ndで打って出たこと。やらなくちゃ行けないのは誰でも知ってるけど、作った部分でごまかす人が多い。それじゃあ本当のHITはしないよ。1stのままだったらHITしないのに、2ndで大きく伸びたこと。それは音楽とは別の才能というか柔軟性というか、そういうイイ面だと思う。加えて2ndはHIT曲以外はアホな曲ばっかりだった。あの構成を3rdでも取っていたら、4thはこんなに売れなかったから。それ位に3rdは個人的な面が見える傑作曲が多い。そんな意味では、やっぱりなるべくして大スターになったと言うべきか。才能が有る人の方が、自らの才能に溺れて、こういう所は下手な面があると思う。


   81 USHER  "CONFESSIONS"
なんとなく《しない》感じ
(2004年)
<A rank>
・Can U Handle IT? [S]
・Simple Thing [S]
・Truth Hurts [MS]
・Do It To Me [MS]

・Confessions [M]
・Superstar [S]

<B rank>
・Yeah! [UM]
・Throwback [M]
・Caught up [U]

<C rank>
[2005/04]

2004年はUsherの年だった。その前は1999年のSisqoかな。Usherを始めて聴いた時、ここまで来るとは思わなかった。なんでも80'Sのマイケルの作品と同じ位にNo1になってるんだって? それも信じられない気分です。この作品を買ったときは思いもしなかった。

大スターが放つものは「臭い」と表現するのが一番個人的にしっくりくる。オスの臭いとでも言えばいいかな。確かに中ジャケは上半身裸ばっかりだが、アルバムを聴いてると臭いを出さないようにしてると思う。それもあって第一印象は弱い。90年代なら絶対にヒットしなかっただろう。

本作がこれだけHITしたのは、この作品が今のアメリカ全体の気分を汲んだ事になるけど、その気分がよく分らない。もちろんイラク戦争になる訳だが、日本もしっかり自衛隊で参加してるが、政治的なサイトでないからそれは横において。

「何年か経った後に、この作品はHIT曲としてカバーされるのだろうか?」
この問題に凄く拘っている。Yesと言えないんだよね。ハッキリ言えば、あんまり曲毎の差を感じない。前半部分は特にそう。けど、流していて苦にならない。2:Yeah!や3:Throwbackとか街を歩いていても、思ってもみない所でも流れていたりする。灰汁の少なさがそうさせるのかな。

TLCのチリと別れたから5:Confessionsと教えていただいたが、あまり感情の高ぶりを感じない。相手も「えっ、こんなあっさり?」って思うんじゃないかな。R Kellyとかのドロドロ感を薦めている訳ではないが、ちょっとあっさり過ぎる気はする。

シングルカットした時点で信じられないのに、ヒットしたからもっと信じられないのが6:Burnです。確かにアルバムの後半部分を聴いた後では、今のUsherの魅力とヒット性が混ざり合ってるのは分るんだが。。

8:Supersterはインタルードだけど結構ナイスだと思う。この曲をコンサートで歌ったら、女性陣はポーとするのかな。You You My No1と言ってるが、くどさが無い。
《臭いが無い》というのは誉め言葉でも貶し言葉でもない。世界中で「男らしさ」が衰退してるのかもしれない。この前、なんかの本を読んでたら、今時の中学生の意見として、「今モテル男のタイプってのは一晩寝付き添いするタイプだ」って書いてあってびっくりした。そんな奴見た事無いぞw 女性と二人っきりで一晩過ごして、「何もなかったよ」を信じる奴なんていないって。けど、このアルバムを聴いてると、Usherはあり得るかもしれないと思った。なんか彼の術中にはまっている気もするw

確かに内省度数で最高のKenny Latimoreは何もしないだろう。それは結構信じてる。彼には燃え上がる欲望?を抑えれるだけのモノを感じるから。Richardsonは別の熱さに昇華できるだろう。けど、Usherの場合、「なんとなくしなかった」っていう雰囲気。それが随分と混乱させる。こんな変な文章がアルバムの紹介になってるのか分らないw 素直に「今はこれがトレンドだ。Marioだって真似してる」って言えばいいのだけど、絶対に90年代はトレンドじゃなかった。だから、時代の差を感じてる。。

10:Truth Hurtsは結構好きです。今のUsherの良さがよく出てる。曲の最後の早口や吼えっぷりが男らしさを感じる。それでもまだまだ男っぽくないんだけどね。Latelyにも書いたように11:Simple Thingもかなりいい。大スターになったからって下手な所でアホやらないで、こんなSimpleさを保ち続けてるのがUsherの良さだなぁ、、って思ってるって書いたけど、普通は向こうの部屋に行って、「男と女のSimple Thingだから」って説得するんだよなぁ。筋肉マッチョの反対はそういう迫り方のハズ(ほんとかよw けど、口説き感情を感じない曲なんだよね。モニカとのデュエット以外では一番好きかな。特筆すべき事が何も無い生活であっても、この曲を流していればSimple Lifeって気分になるかもねっ

12:Bad Girlもタイトルにしては憤りを感じない。14:Can U Handle IT?は緑つけます。歌い方はMaxwellばりのファルセットだが(最近R&Bにハマッタ人はMaxwellって言ってももう伝わらないかな)、彼と違ってやっぱりなんかシンプルさがある。女声もちゃんと入っているのにね。エロさが少ないから、なんかマッタリ感が弱い。そこに惹かれている。Tyreseが歌うと奥悩感がでるし、Jaheimは笑顔だし、やっぱりUsherの独自性はかなりある。Usherに参考したい面なんて今まで感じなかったけど、この曲はそれを感じるなぁ。なんとなくしなくても、この雰囲気があれば相手は納得すると思うのも、なんか不思議だ。

15:Do It to Meは明るさに持っていった曲。これまた結構いい。1:00付近のI Want You, You Want me too,,,って部分がおバカ風な声を出しているのだが、そこに良さがある。この声の表情は始めて見たなぁ。自分じゃ死んでも出せないのは分る。誠実までは行かないのだけど悪い事はしなさそうな感じがあって、包み込む感覚は無いのだけど、女性陣もなんか聴きこんじゃうのかもね。

このUsherの魅力を「なんとなくしない感じ」と纏める本HPのセンスは書いてる本人も謎です。ちゃんと分ってないから、もしかしたら「R&Bの入口としてもオスメ」に登録するだけの内容なのかもしれない。1stを聴きこんでから、Usherの事は見切ったつもりだったのになぁ。この見せ方は結構珍しいと思う。男の子好きなら異性に対してはこれぐらいの感情なのかもしれないが、マイケルみたいな話は聞かないし。なんか謎がある。もっとちゃんと掴まえてる人に切り取って欲しいです。

前作よりも点数が低くなったけど、感銘度数は本作の方が断然上です。感銘する曲に出会ったら、ガンガンに聴きこんで血肉とするタイプだけど、本作品はそんなやり方が似合わない。だから、なんとなく流している。10,11,14,15は車載必須にした。男の18-20は発情期という説にはかなり同意するHPだけど、Usherのように25越したら、この距離感が必須になるのかもしれない。あんまりUsherに言いたくなかったけど、本作でのUsherには結構尊敬してるかも(爆
4曲がTOPに輝き、3枚のシングルが同時にTOP10入りを果たした史上3番目のアーティスト。最初の二人はビートルズとビージーズだけとのこと。
[Weekly Comment 2006/01]

コレクト集"Wanna be!"を借りたので、やっとUsherのMy Booを手に入れれた。まったく通常作品に収録してくれよぉぉ。My Boo自体はどっかで耳にして気に入ってたけど、それだけでSpecial盤買うのもなぁ。モニカとデュエットの頃からそうだけど、Usherはデュエットで結構映える。S○X中毒とは思えない声の表情してる。

そういや知り合いでもいるんだよね。誰が見ても凄い好青年なんだけど、夏は海でナンパの、夏が来るたびに彼女と別れるような恋愛をしてる。同性でも分らないから、あの表情からそこまで見抜くのは女性じゃ絶対に無理だろうなぁ。

「行動は積み重なって、最終的には表情にも出てくる」というのは太古の昔からの真理の気もするけど、彼も30歳を越せば出てくるのかもしれないけど、なんで今出ないんだ? 同じようにUsherも声の表情にエロさが少ないのが不思議。

多分、心?記憶?への納め方の違いなんだろうなぁ、、、と思う。とりあえずナンパした人数を数えたがってるタイプじゃ絶対無理んだろうけど。なんかそこら辺がUsherに重なるような、重ならないような・・・


   84 USHER  "8701"
(2001年)
<A rank>
・U Remind Me [M]
・Separated [S]
・Pop Ya Collar [U]
・I Don't Know [MU]
・Twork It Out [M]
・U Got It Bad [SM]
・How Do I Say [S]

<B rank>
・If I Want [M]
・L Can't Let U Go [U]
<C rank>
[2002/09]

アルバム前半の方が楽しめる。U Remind Meをこれだけチャート・アクションさせるなら文句ない。次ぎのI Don't Knowもイイ出来。Twork it Outも、イイ感じでおちゃらけさが出てると思う。U Got It Badは何故か好きだなぁ。

Pop Ya Collarもイケテル。2001年のSisqoやTyreseの作品と比べても、アップとミドルなら間違い無く本作が1番です。ここら辺のラインをしっかりKeepしてるのはさすが。

P2S2H2的にはUsherはあんまり考え込まないタイプな気がするなぁ。だから素直にUPをこなしてる印象。重すぎるものを背負おうともしないし、それで破たんする事もない。安心して聴ける。使える場面は多いアルバムだし、全曲通して聴けるのは流石。ただなぁ、、本当に第一線に立とうと思ったら、次ぎを伺う奴が真似出来ない何かが必要。それをUsherから感じた事は無いというのも事実かも。
10曲目のInterludeからバラードになるのだが、このフェーズでのTyreseとの差が大きすぎる。確かに前作とは比べ物にならない位に気持がこもっているのだが、Tyreseのあのレベルには勝てない。30過ぎてMiddle・Upも無いから、少しずつこちらに移行していく必要があるのだが、この曲じゃ、他のアーティストには勝てないなあ。ファンをがっちり掴まえるレベルには達してるから、後もう1歩かな。その中ではHow Do I Sayをあげておきます。Slowは泣かせる包むえぐるかのどれかじゃないと。と最後の基準がP2S2H2ですが、そんなもんだって世の中w で、Usherはどれももう1歩。まあこんなのをポンポンできたら、人は苦労しないもんね。Slowじゃもたないと分ったのか、最後にまたUPがありますw

ただ、最後のSeparatedは聴かせるSlowだなぁ。モニカとのデュエットは気に入ってるから、そこまで嫌いじゃないよ。くれぐれも勘違いしないで下さい。ただ30歳の壁はかなり高いと思っているだけで。それを超えれるのはホンの僅かの歌手だけだから。

Slowで聴かせる為には背負う意志が必要なように、UPで聴かせる為にも何か必要なんだよね。私はSlow親和性が高いので、UPで聴かせる為に何が必要か分りませんが、「考え込まない事」と言われるなら「あっそ」だが、「根の明るさ」と言われると悪くないと思う。処女作がコケた割りにはネガティブさが見えないのは、Usherのイイ面だと思うよ。


   64 Usher "My Way"
(1997年)
<A rank>
・You make me Wanna...[M]
・Slow Jam [S]
・One Day You'll be Mine[S]
・Nice & Slow [S]
・My Way [SM]

<B rank>
・Come Back [Sm]
・Just Like Me[S]

<C rank>
[2001/09]

大ヒットしたYou Make me,,,でやっとキチキチビートが分ったw そんな意味では入っていき易いアルバムだが、今から買う必要があるかと言われると困る。Usherの新作(8701)を買って気に入った人にはお勧めなんだが。

結構Hip-Hop系の音が多い。もうちょっと彼の歌のウマさが味わえる曲が欲しいんだが、彼と同年代の男女には1番イイと思う。Tyreseはやっぱり入っていくのに楽じゃないもんね。

Nice&Slowのビデオクリップはめちゃくちゃ笑える。家にきた人には絶対に見せます。格好つけてるからって、フルフェイス・ヘルメットの反かぶりはダサいぞ。悪の組織のビルは最後爆破ってのもドリフでナイス。彼は素ではバカだからなぁw

Slow Jamはモニカにタマリマセンw これを聴くとUsherが上手い事が良く分るね。My Wayのビデオじゃガキ軍団のボスだったしね。全体的にデュプリのチャチャは嫌いだが、まあしょうがないかも。

個人的に気に入ってるのがOne Day,,,デュプリのクレジットも見えるが、作ってるのはManuel Sealじゃないかな。イイ曲です。ここでもアハアハ言ってるデュプリは口にガムテープを張るべきだぞw この曲でのUsherが1番彼自身に近い気がするなぁ、1番素直じゃない? ここら辺を皆さんがどう思ってるか結構知りたいです。
曲数少ないから点数は低目。Usherに興味があるなら中古屋お勧めかな。


   64 Usher "Usher"
(1994年)
<A rank>

・Smile Again [S]
・Final Goodby [M]

・You Took My Heart [MS]
・Love Was Here [S]
・Whispers [MS]

<B rank>
・Can U Get Wit It [S]
・Crazy [S]

<C rank>
[2005/01]

売れた作品でない、といよりも売れなかった作品。この作品の失敗によって一時的にシーンから姿を見せなかったUsher。けど、聴き込むほどに彼らしいナイーブさが見えてきて、ファンにはぜひ薦めれる作品なのは確か。もし試聴できるなら3:Gan U Get Wit Itを聴くといいよ。このアルバムの手触りがダイレクトに伝わってくる。

一体どの曲をシングルカットしたのか謎だが、売れそうな曲がない。4:Think of Youを聴くと、今から創造できない程、音に乗れてない。せっかくChucky Thompson作なのだが、後ろのキャッチーな声と正反対の表情で歌うUsherだからなぁ。この作品を聴いて、ex-producerのPuffyは昔、結構ナイーブだったんじゃないかとフッと思った。

5:Crazyはこのタイトルのこの雰囲気で歌う面を誉めたい。以前に小学生にはrpm2000を薦めたけど、あちらの方が本作の100倍くらい色気がある。けど、この曲はこの当時のUsherに似合っていて、なんかイイ。この歌を聴くほどに「まだ女の娘にCrazyになったこと無いよね」って思うのだが、そんな状態の少年がCrazyを歌う良さは確かにある。rpm2000だったら、Crazyもそこそこ形になるから、その分だけナイーブさからは遠い。

7:The Many Waysも売れ筋ではないが、本人らしさは出てる。声を太くする所とか、確かに歌は上手い。8:I'l Show You Loveはこの当時の音なのだが、やっぱりノレてない。そこが2ndとの大きな違い。けど、逆にもったいさが当時のUsherを伝える。9:Interlude2を挟んで、彼の全開が見れる。売れた今となっては、ここまで全部は出してない。そんな意味では処女作でしか見れない部分が詰まってる。この時点で、どれだけ中古でなくても、どれだけオレッチつける点数が低くても買うのをお勧め。これを聴かずしてUsherのファンを名乗るべからず。ここにはP2S2R&Bが断言するだけの独自の世界がある。

10:Love Was Hereはちょっとメランコリックな音にUsherが映える。泳ぎやすい湖にいるようで、聴いててこちらも心地よい。ここから3歩歩けば、大ヒットになるよ。11:Wispersはバックコーラスとの掛け合いが本作で一番イイ。Usherも所々で高めの声を入れてる。12:You Took My Heartは歌詞世界が一番当時のUsherにあってるんじゃないかな。明るいメロディーラインの上で思う存分に歌ってる。バックボーカルの女性との掛け合いがなんかナイス。13:Smile Againを一番押すかな。最初の歌いっぷりから上手さが出てる。曲の終わり辺りHoooってで吼えるのも。14:Final Goodbyeがミドルとしては一番いい。これはそこそこ売れそう。ちゃんと音に載って、出すべき表情を出してる。2作目の大ヒットに繋がる曲になってる。(と、後から言うのは楽なんだが・・・当時そこまで見てた人はいるんだろうか?)

本作が大ヒットした2作目と同じ点数というのもおかしな話だが、それだけの注目できる処女作。売れる曲は無いけれど、今のUsherの奥底に行きたい人には必須であるのは確か。中ジャケの笑顔を見た時点で、買ったことを後悔しないと思うよ。この歳での笑顔としては最高じゃないかな。隣のカッコつけてるグラサン姿もなんか微笑ましい。


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