[2009/09]

この3年間に、新作をあまり買ってない中で、昔のアルバムを色々と聴き直していました。けど、感想は基本的に昔と変わらない。それが良いことなのか悪いことなのか分からないのだけど、人の志向性は簡単に変わらない事の結果だと思ってた。

けど、このBig Bubだけは別だった。昔は全くこの人の良さが分からなかった。多分、歌手分類するとLVに近くなると思うのだけど、あの頃はBig Bub本人の独自性が分からずに、56点なんて低い点をつけていました。(独自性も良さも分かっていても、Brandyの1stは低い点ですが、あれは確信犯なので)LVのあの作品が91点なら、本作も同じだと思う。それぐらいにB級Fat型シンガーの中ではお薦めです。

だからこそ、この作品だけは微妙な手直しでなく、改めて書き直す事にした。その上で、以前の文章も残しておきます。中途半端な姿勢でレビューすることの戒めのために。それぐらいに反省してます。
もう手に入らない作品を、今からこれだけ誉めてどうするんだ?という気もするけど、それでも全面的に書き直したい位に気に入ってます。

Kedar Massenburgがエクゼティブ・プロデューサをしてる作品の中では、あまり光が当たってないと思うけど、曲と歌手の良さではJoeの2ndと同じレベルまで行ってると思う。ほとんどの曲を作ってるTeddyの才能も賞賛したい。この素の明るさは90年代最高傑作のひとつ、Blackstreetの2ndと同じだしね。

  91 Big Bub "Timeless"
(1997年)
<A rank>
・Call Me[S]
・My Way[S]
・Bring It On[S]
・Every Body[MS]
・Zoom[S]

・Settle Down[S]


<B rank>
・No One[MS]
・Need Your Love[M]
・Strung[S]

[2009/09]

1:Need Your Loveを聴くと目標としている歌手がLutherと分かる。似たトーンの声を出してるから。曲もサンプリングしてるしね。昔はこんな基本的な事も分からなかったなぁ。Luther聴きこんで無かったから、当然といえば当然なんだけど。。

2:Every Bodyの明るさが良い。Middleで映える明るい声を出す。こういうFat型の歌手はSlowが得意な事が多いのだけど、この曲はかなりいい。アクティブな色気もあるしね。

Slowなのにアクティブな雰囲気もあるのが3:Call Meです。なんかHPを閉じて以来、自分の気分に一番ぴったり来たのがこの曲です。だからあれだけリピートしてたんだろう。昔はDeepな曲をリピートしてたけど、流石に今はあんな状況ではない。逆に今の自分の心情や雰囲気に一番近いのがこの曲だと思う。聞き取った限りではAll Alone By the Phone What are you call meってなサビで、まるでCarl Thomasの1stのような歌詞なのに、明るくて押し気がある。色気のある吼え具合が良くて、昔のどん底シャウトから自分の好みが変わっているのを痛感する。

4:Bring It Onもそう。なんであの頃、この曲の良さが分からなかったんだ??
要約すれば、安定感&色気のある吼え具合、かつトーンはメロウなんだよね。確かに、あの頃、分からなくても当然かも。もちろんFat型のメロウな曲と言えばIII From The Soulの2ndもあるのだけど、あちらの都会のホテルの最上階という雰囲気と違い、あくまでBig Bubの方には素の親しみ易さがある。最終的にそちらの方に惹かれているんだね。いや、III from the Soulは売れなかった事に対する悲哀感も見れ隠れするから。その感情も惹かれるけど、今はネガティブが微塵にもない本作の方がいいなぁ。もちろんJagged Edgeのような若い歌手のバカ丸出しの吼えっぷりも好きなんだけど、30歳を越したら、年齢に見合った作品を聴かないと。そしたらやっぱり本作になるんだよね。


5:My Wayも良い。3〜5曲のSlowの畳み込みがたまらなくいい。今の自分なら、MellowなFat型歌手としては、Big Bubを90年代でTOPしたい。それ位に気に入ってます。

基本的には6:ZoomもSlowテンポなんだけど、あまりそんな感じを受けない。恋愛の悲哀感が全くないアルバムだからかな。反省も無いね。もっと手前のフェーズだけでアルバム一作が出来てる。だからこそ、あの頃全く分からなかったのだけど、今では隅々まで分かる。個人的には90年代最高傑作の1つと言われるBluよりもBig Bobを推す。あのBluの1stは恐ろしいまでのクラブ向けのミドルがあって、雑誌で90年代最高傑作の1つになっているのも良く分かった。けど、個人的には、踊れるミドルよりも押し気のあるSlowの方が好きだから。この文章で、どれだけBig Bubの事を好きか表明できたかな。きっと、こんな意見は少ないだろうなぁ、、、って思う。III from the SoulよりもBluよりも好きだなんて、アホもいい所だと思うけど、それが素直な気持ちです。

7:Settle Downもそう。アルバム全体を貫くトーンでまとまっている。9:StrungはIsleyの名曲のメロディーを拝借してるね。曲作りとしてもレベルが高い。アルバム全体を通して、Teddyは素晴らしい曲を作ってる。


こんなに良い作品なのに、昔の自分は分からなかったし、巷でもそこまで話題になってなかった気もする。その理由を再検討すると、尖がった部分が少ないからかな。恋愛面での深みが無いのも、名作の条件から外れる気もする。けど、Joeの2ndと比べても、曲のレベルでも同じだと思う。歌手としての能力はあの頃のJoeよりBig Bubの方が上だね。けど、30歳前には分かりにくい面もあると思う。ちょっと女性を口説きたいという雰囲気の曲が少ない気がするから。その点で比べれば明らかにJoeの2ndの方が上だしなぁ。30歳以上ならば、LSG2よりも推す。それは現時点で明言できます。あちらよりも健全性が高いから。

  56 Big Bub "Timeless"
(1997年)
<A rank>

<B rank>
・Every Body[MS]
・Call Me
・Bring it on
・My Way
・Zoom
・Settle Down
・No One
・Strung

[2001/10]

Teddyがプロデュースした割にはSlowな曲が揃っていて、アーティストにそった作りになっていると思いマス。佳曲がそろったアルバムって事になるのかな? 個性が強くない分だけ、何かをしながら何となく流して聞くにはいいアルバムだと思う。

アルバム全体的なポジションは高くないけど、いい曲は揃っていると思います。声も超してはいないけど、いい線はいってる、マッタリ ムード系かな。V from the Soulに近いけど、そこまでの押しはない。R&Bの普通なんだけど、これが普通ってのも凄い世界だな、、とはいつも思う。

滅茶苦茶ハマる事は無いけど、嫌われる事も無いと思いマス。流す曲をあれこれ悩んだ後に、ま、これでいっかって手に取る感じかな。妥当性がある。って、誉めた事にならないかな?冒険して買うアルバムでは無いかもね。ちょこっと隙間を埋める感じだから。アルバム製作の段階でも冒険をしてない結果、良くも悪くもまとまってるんじゃないかな。

My Fitするかどうかも微妙かも、誰にとっても同じポジションかも。それがいい事か悪い事かは分らないけど、いい面もあると思う。空間を相手に譲ってるのなら。

冒険して、ナンボの世界なら、OUTだね。もうちょっと女性の声を入れて、有名なアーティストを引っ張って来てとか、そんな売れる仕掛けが少ないとは思う。ほっといたら自爆しそうなタイプとグループ組めば、両者にいい味がでるかも。そおいう意味では独りで遣り繰りしなくちゃ行けないのは何事にも大変だね。まあグループにはグループの大変さがあるんだが。


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